会長挨拶
この度、日本超音波医学会第53回関西地方会学術集会会長を拝命いたしました、国立循環器病研究センター産婦人科の金川武司と申します。2026年12月12日(土)に大阪国際会議場にて開催させていただきます。産婦人科が本学術集会を主管するのは22年ぶりとなり、身の引き締まる思いで準備を進めております。
本会のテーマは「超音波第四世代:描画、解読、治療と共創する未来」です。超音波医学がこれまで果たしてきた画像の描出、解読、そして治療への貢献を「第3世代」と呼ぶならば、その進歩をさらに「共創」することで、診断と治療がより高みを目指す「第4世代」という未来を切り拓く決意を表現しました。
産科領域では、胎児を"診る"技術が、胎児の病態を"読み解く"技術や"胎内での治療"技術へと深化しつつあります。胎児心エコーは評価体系が整備され、より早期からの精度の高いスクリーニングと精査が求められる時代です。さらに、胎児鏡下レーザー治療など、胎児治療は画像で病態を描き、解読し、治療に接続する「描画・解読・治療」を統合する実践であり、第4世代の象徴といえます。
一方で、循環器領域ではストレイン解析のような定量評価と標準化、四次元心エコーが進み、"解読"の再現性が高まりつつあります。POCUSは救急・集中治療・周術期で迅速な意思決定を支えています。消化器ではCEUSやエラストグラフィにより、形態に加えて血流や硬さといった機能情報を統合する診療が広がっています。基礎研究でも超解像やultrafastなど、"描画"の限界を押し広げる取り組みが臨床の未来を支えます。こうした背景を踏まえ、本会では他科との領域横断セッションも検討し、臨床課題を共有しながら新たな標準を共に形にする場を目指します。
また例年どおり、卒後5年以内の方を対象とした新人賞の募集も予定しております。超音波医学の分野には、毎年多くの若い医師・医療者が新たに加わります。早い段階から研究発表や学術的議論に触れることは、その後の成長に極めて重要です。本学術集会が若手の皆さまにとって挑戦と学びの場となることを期待しております。ぜひ演題をご応募いただき、積極的なご参加をお願いします。
本学術集会では、各分野の専門家が多領域の知を持ち寄り、領域横断セッションを通じて「共創」を具体化したいと考えております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。
- 日本超音波医学会第53回関西地方会学術集会
会長金川 武司
(国立循環器病研究センター 産婦人科) 